大判例

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大阪高等裁判所 昭和27年(う)38号 判決

職権で調査するに、原判決は判示第一事実として「被告人は医薬品販売業として登録を受けたものではないのに(一)昭和二十六年七月二十日自宅で中川節之に対し覚醒剤二十本(二)同月三十日前同所で同人に覚醒剤二十本を各譲渡し」と判示し、これに対し各薬事法第二十九条第一項第五十六条を適用し、これを併合罪として処断している。ところで薬事法第二十九条第一項に規定する医薬品の販売業は一定の店舖を有する販売業及び配置販売業に限られるのであつて、それ以外の方法による医薬品の販売は同法第四十四条第八号により絶体的に禁止され登録の対象たるべき医薬品販売業に該当しないものと考える。換言すると所轄知事の登録を受けないで、医薬品について一定の店舖を有する販売業又は配置販売業を行えば同法第二十九条第一項違反の対象となり、同条項に規定する以外の方法による医薬品販売業を行えば登録の有無に拘らず同法第四十四条第八号違反の対象となるのであるから、同法第二十九条第一項違反の罪については、被告人のなした医薬品販売業が一定の店舗を有し又は配置販売によりなされた事実を証拠によつて認定し、これを判示しなければならないものと解する。原判決はこの点に理由不尽ないしは法令の適用を誤つた違法があると共に、医薬品販売業は同法第二十九条第一項であると同法第四十四条第八号であるとを問わず、医薬品の販売行為を反覆して行う意思の下に行われた場合に成立するものであつて、この場合個々の販売行為は包括して一罪として処罰の対象となり各行為につき併合罪として擬律すべきものではないから、原判決はこれを併合罪として刑法第四十五条第四十七条を適用したのは失当である。原判決は破棄を免れない。

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